不動産担保ローンの必要な書類と審査項目

不動産担保ローンの必要な書類と審査項目

多額の出費がある、そんなときはどうするでしょうか。親族にあたってみる、カードローンを利用するなどいろいろな方法が考えられますが、それだけでは十分でないケースがよくあります。カードローンでは、金利もばかになりません、

 

そこで頼りになるのが不動産担保ローン。

 

不動産を所有していれば、審査も思ったほど厳しくなく、低金利でかなりの借り入れができます。そのため、いろいろな目的に使用できるのです。

 

ただ、手数料などの名目で別な経費が掛かるという面もあります。つまり、プラス面もマイナス面もあるということです。その点について、これから詳しく解説していきます。

 

不動産担保ローンは低金利で融資額が大きい!

不動産担保ローンを利用するには、不動産を所有していないといけません。それを担保にしてお金を借りるからです。ただ、担保価値が大きいので、金利は低いながらも多額の融資が受けられます。

 

担保価値が高いと、金融機関としても万一の保証が得られるので、安心感があります。それだけに利用者にとって、有利な条件でお金を貸してくれるのです。その点はカードローンよりも融通が利きます。

 

この章では、その不動産担保ローンの利点について述べていきます。

 

どれくらいの額が借りられる?

不動産担保ローンを提供しているのは、銀行や信用金庫、労働金庫などの金融機関のほか、不動産関係融資専門のローン会社です。融資額や金利は、それぞれ違いがあります。

 

融資額は、最高10億円までの高額になります。少ないところでも最高1億円です。金利については、最高でも10%未満です。消費者金融のカードローンを利用すると、最高金利が18%近くになるので、それを考えるとかなり抑えられた数字です。

 

もちろん、最高融資額を希望すれば、その希望がかなえられるというわけではありません。担保とする不動産によって、融資額が変わってきます。ふつうは、不動産評価額の7割という額が限度額になります。

 

一戸建ての場合は、路線価を評価額の参考に

金融機関によって、算出の仕方は違ってきますが、基本的には建物よりも土地の評価額で融資額が決められます。建物は時間がたつにつれ、価値が減じてしまい、正しい評価の対象になりにくいからです。

 

実は、土地の価格の決め方には、何種類もの方法があります。公示地価、基準地価格、路線価、固定資産税評価額などです。

 

  1. 公示地価は、国土交通省が毎年発表する地価です。全国の決められた地点を対象にした地価です。
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  3. 基準地価は、都道府県が公示価格を補うために公表するものです。
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  5. 路線価は、相続税の基準になる価格です。これは国税庁が毎年発表します。相続税路線価は、公示地価の8割を目安にしています。
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  7. 固定資産税評価額は、市町村によって3年に1回公表されるものです。こちらは、公示地価の7割となります。

 

この中で、一番基準にしやすいのが路線価です。

 

他はわかりにくいものや公表時期が限られているものがあり、参考にしにくいのです。マンションの場合は、土地の評価をできないので、建物の構造や建ってからの年数などが評価基準になります。

 

資金使途は自由

不動産担保ローンで借り入れた資金は、何に使おうが制限がありません。一部には事業性資金に利用できるものもあります。

 

返済期間を長くすることも可能

返済期間が短いと、利用者の負担がかなり大きくなりますが、不動産担保ローンの場合は、20~25年という長期プランに従って債務を返していくこともできます。

 

金利の安さを利用して、いろいろな目的に使える

不動産担保ローンは、カードローンなどに比べて金利が低いので、他のローンからこちらに移行したり、複数のローンをまとめたりできるのがメリットです。

 

ただ、手数料という問題があるので、注意は必要です。

 

不動産担保ローンを組むときには手数料に注意!

いろいろといいところがたくさんある不動産担保ローンですが、マイナス面もないわけではありません。

 

まず、不動産担保ローンでお金を借りるとなると、最初にもろもろの費用が掛かります。さらに、不動産価格を評価する必要もあるし、権利関係の整理などにも時間や手間を要するのです。

 

もろもろの費用とは?

具体的に、契約時にどんな費用が掛かるのか見てみましょう。

  • 事務手数料
  • 印紙代
  • 登記費用
  • 不動産鑑定料
  • 火災保険料

 

それぞれの項目を詳しく検証してみましょう。

 

事務手数料は、ほかのカードローンにはない仕組みです。不動産担保ローンを利用する場合には、必ず支払うことになっています。金額は、借り入れ金額の2%くらいです。融資額が多くなれば、それだけ手数料も増えることになります。一定の金額を決めているところもあります

 

どちらにせよ、不動産担保ローンを組むときは、手数料がどれくらいになるのかをしっかり確かめてから、利用するようにしましょう。

 

印紙代も契約金額によって差がありますが、数万円くらいは必要だと見ておいてください。登記費用は、司法書士などの専門家に手続きを依頼する費用です。これも10万円程度は必要です。

 

不動産鑑定料も必要な場合があります。金融機関によっては不要なこともありますが、どれくらいの価値がある不動産なのか、調べるのに費用が必要になることも多いです。その場合、不動産鑑定士にお願いして、評価を出してもらうのです。

 

鑑定費用は、土地の広さなどの条件によって、異なってきますが、結構多額になることがあります。これもあらかじめ確認をしておかなければなりません。

 

金利が低いから何かとお得だろうと不動産担保ローンを利用することもありますが、諸費用が掛かることを忘れてはいけません。金利の低さと差し引いて、最終的にプラスになるのかどうか、よく検討をする必要があります。

 

融資に時間が掛かる

カードローンの便利な仕組みに、即日融資があります。銀行であろうと消費者金融であろうと、即日融資をしてくれるところはかなりあります。ところが、不動産担保ローンの場合は、不動産の評価に時間や手間がかかる上に、抵当権の設定もしなければなりません。

 

不動産の担保価値の評価までには、2週間くらい必要な場合が多いです。抵当権の設定も併せて、申し込んでからすべての手続きが終わり、融資が行われるまで、1カ月程度は要すると見ておかなくてはいけません。

 

なお、抵当権とは、債務の返済が不能になったときに、担保物件を売り払った代金をローン返済としてとして銀行などの金融機関が真っ先に受け取れる権利のことです。

 

抵当権の設定の手続きは、金融機関の依頼を受けた司法書士が法務局で行うのが一般的です。不動産担保ローンは便利な反面、デメリットもあります。そのへんのところを頭に入れて、上手に利用しましょう。

 

住宅ローンが残っている不動産でも担保にできる!

いざ不動産担保ローンを利用しようと思っても、住宅ローンの支払いがまだ済んでいないから、融資は受けられないのではないかと考える人もいます。また、非常に不便な山間地の不動産を所有しているので、担保価値が極めて低く、借り入れは不可能なのではと判断する人もいます。

 

しかし、心配はありません。

 

住宅ローンが残っている不動産でも、担保価値を認めてもらって、不動産担保ローンを利用できる場合があります。評価額が低い土地でだめだと思っている人でも、親族の所有する不動産を担保にすれば、ローンを組める場合もあります。

 

住宅ローンをどれくらいまで返済すれば、申し込みができるか?

住宅ローンを完全に返済し終わっているのなら、不動産担保ローンを利用する障害はありません。でも、返済が済んでいない不動産でも、利用可能なのです。

 

具体的な例を挙げるとすると、東京スター銀行や三井住友トラスト・ローン&ファイナンスです。住宅ローンを支払い終わっていなくても、対象不動産を担保として認めてくれます。

 

東京スター銀行の場合は、住宅ローンの返済が5割程度まで済んでいれば、不動産担保ローンでの借り入れができます。

 

しかし、住宅ローンの返済がまだ少ない場合は、そういうわけにはいきません。ローン残高が多額の場合、第二抵当では、金融機関としても、返済が滞った場合の回収額が不十分になる恐れが高いので、不動産担保ローンによる貸し付けを断る場合がほとんどです。

 

第二抵当という言葉が出たので、簡単に解説すると、抵当権には順位が定まっています

 

第一抵当、第二抵当というように、債務の回収がそれぞれ順繰りに行われます。まずは第一抵当から先にお金が回されるので、第二抵当では十分な額を取り戻せません。

 

住宅ローンの支払いが済んでいない場合は、第一抵当権を住宅ローンを組んだ相手の金融機関が持っています。したがって、不動産担保ローンの融資元は第二抵当権者となるのです。

 

親族所有の不動産を利用することも可能

山間部の土地などを所有している場合やマンションの築年数がかなり古いケースは、評価額が低く設定されるので、多額の融資は難しいです。そのような場合にも、手はあります。

 

親族が所有している不動産を担保にローンを組むことができるのです。配偶者や血のつながりのある親、兄弟なら契約可能です。もしこの中に高い担保価値のある不動産を持っている人がいるのなら、不動産担保ローンを検討してみても悪くはありません。

 

もちろん、所有者に無断でその持つ不動産を担保に差し出すことはできません。当然同意が必要です。親族とはいえ、担保を提供する人間は連帯保証人の責任を負います。それ相応の心構えをしてもらわなければなりません。したがって、契約を結ぶときは、本人に銀行店頭での手続きに出席してもらうことになります。

 

不動産担保ローンの融資までの流れ

不動産担保ローンを申し込むには、所定の手続きと書類が必要です。詳しい手順を示すために、東京スター銀行の例を取り上げてみましょう。

 

どのような過程を踏むか?期間は1か月!

東京スター銀行の不動産担保ローンを利用できる人は以下のような人です。

 

  • 日本国籍者か外国人なら永住権を取得している人
  • 年収は200万円以上必要
  • 申し込み時点の年齢が満20歳以上満69歳以下
  • ローン返済終了時は84歳以下

 

これらの条件に合致するなら、申し込みができます。電話やネットが利用可能です。ネットならいつでも受け付けています。個別相談会という場もあるので、なんなりと質問ができます。

 

全体の流れを見てみましょう。

 

まず、仮申し込みをしますが、その前に資料請求などの問い合わせもできます。次に、相談内容や希望内容によって、案内が来ます。必要書類を持って、店舗へ行きます。これが本申し込みです。続いて、審査が行われます。審査に通過すれば、東京スター銀行が融資をするための手続きを開始します。

 

すべての過程が終わるまで、およそ1か月かかります

 

どんな書類を持参すればいいか?

まず、本申し込み時に必要な書類があります。

  • 本人確認書類
  • 収入証明書
  • 担保物件書類

 

本人確認書類は、運転免許証などがあれば用を足します。収入証明書は、給与明細や源泉徴収票、課税証明書などです。担保物件書類は、担保に差し出す不動産の権利書などです。

 

収入証明書や担保物件書類は、申込者の職業や物件の置かれた状態によっても違ってくることがあります。必ず担当者にどんな書類が必要になるのか確かめておきましょう。これら以外にも、住民票や印鑑証明書なども準備しなければなりません。まだ何か持参することになるのかも、しっかりと質問しておいてください。

 

審査の内容は?

不動産担保ローンの審査で最も重視されるのは、申込者がちゃんと返済を実行できるかどうかという点と担保物件の価値です。担保物件の評価は、金融機関側で算出をします。

 

返済能力に関して言えば、高ければ高いに越したことはありません。だからと言って、真実に則らないことを書けば、信用度がなくなります。収入証明書も併せて提出するのだから、うそや偽りは通用しません。

 

他のローンの利用状況も申込書に記載することになっています。これまたごまかしはいけません。金融機関では、信用情報機関で申込者のローン利用状況、返済状況などをチェックするからです。金融機関は何らかの信用情報機関に所属しているので、どのようなことでもすぐに判明します。

 

信用情報機関とは、個人のローンやクレジットカードの利用や支払い情報を保管している組織で、金融機関では必ずここに信用情報の照合をすることになっているのです。もし何らかの支払いトラブルがあると、審査に通過するのが困難になります。

 

担保物件が保障になるので、金融機関も不動産担保ローンの審査をそれほど厳しくはしていないものの、信用が落ちるようなことはしないことです。債務がある人は、なるべく返しておくようにしましょう。

 

まとめ

不動産担保ローンのメリットとデメリットをまとめてみましょう。

 

まず、メリット面は、低金利で多額の融資が受けられる点です。他のカードローンや無担保ローンに比べて、不動産という大きな価値がある担保を提供できるので、借入額も相当なものになります。金利も消費者金融などよりもずっと低めです。そして、資金使途も自由になっています。事業性資金に利用できるものあるほどです。

 

返済期間も20~25年というスパンで考えてくれます。カードローンなどでは、そうはいきません。

 

不動産担保ローンには、低金利、高額融資という特徴があるので、借り換えやおまとめローンにも利用できます。複数の会社のカードローンを利用しているなどの場合に、不動産担保ローン一つにまとめることができれば、金利分だけでも返済額を少なくすることも可能です。担保価値の高い不動産を所有している場合は、検討してください。

 

ほかにもメリットといえる面があります。それは住宅ローンが残っている物件でも、担保にして融資を受けられるというところです。もちろん、ある程度は返済をし終わっていないといけませんが、完済でなくても、不動産担保ローンを申し込めるのです。どの程度返済が済んでいればいいのかは、金融機関によっても違いますが、利用者にとってはとてもありがたい仕組みです。

 

また、本人が担保価値の高い物件を有していない場合は、親族のものでも担保として提供することが可能です。

 

以上メリット面をおさらいしましたが、デメリットのほうも改めて確認しておきましょう。

 

まず時間です。申し込みから審査が終わり、融資が実行されるまでに1か月前後かかります。これは、いろいろな手続きが必要だからです。

 

例えば、審査においては、不動産の評価をしなければなりません。その物件にいくらくらい価値があるのかわからなくては、融資額を決めようがありません。申し込み者本人の基本的な情報のチェックのほかに、物件調査に時間をかけるのです。

 

登記手続きも必要です。これらに手間と時間を要するため、目先の経済的な困難に対しては、不動産担保ローンでの借り入れでは間に合いません。

 

諸費用も掛かります。手数料、印紙代、登記費用、不動産鑑定料、火災保険料などです。これらの出費を全部合わせると、数十万円を超えることにもなりかねません。せっかく金利が抑えられているのに、諸費用が高くなってしまうと、かなり損をする可能性もあります。

 

不動産担保ローンを利用しようと思うならば、金利と諸費用のバランスをよく考慮してから申し込みをしましょう。

 

仮に不動産担保ローンの契約を結ぶにしても、借金であることには変わりありません。必要以上に借りてしまえば、返済負担も相当なものになります。期間も長期間に及びます。できるだけ計画的に節度を持って不動産担保ロ-ンを使いましょう。