売れない土地を売るには?家を売る理由と見直しポイント

売れない土地を売るには?

例えば相続などで地方の土地を譲り受けた場合に、自分ではその土地に住むことはない時にはそのまま土地を活用せずに遊ばせてしまうよりも、その土地を売却する選択を考える人は少なくありません。

 

活用しない土地を所有していると言うことは、固定資産税や管理費がかかり続ける分、負の遺産として負担になってしまうのです。

 

所有している土地を売りに出してもなかなか売れなくて、その扱いに困っている人も少なくありません。土地が売れない理由は地域によっては需要が少ない場合もありますし、販売価格の評価が高すぎると判断されている場合もあります。

 

土地の売却を考える以上は、少しでも高い値段で売れるに越したことはありませんが、売れない状態が続くと固定資産税や管理費などで結局負担が大きくなってしまいます。

 

売れない土地を売る為に、見直しが必要な点を検討して、新しい行動を起こす事も大切です。

 

ポイント1:不動産会社と媒介契約

一般の人が土地を売却する時には不動産会社に委託する場合がほとんどです。個人での販売も不可能ではありませんが、専門的な知識や技術が必要なため現実的ではありません。売れない土地を売る為には、不動産会社の能力を見極めて、媒介契約の内容も改めて検討する事が重要なのです。

 

媒介契約を結んでいる不動産会社に定期的に状況を確認する事が大切です。媒介契約を結ぶ際には売主の希望条件を伝えておき、その条件に対してどのような販促活動を行い、どれくらいの反応があるのか状況を把握すべきです。その事を知ることによって、売れない土地になっている原因を見つけ出し、さまざまな見直しを行って打てるべき手は打っていく必要があります。

 

不動産会社との媒介契約には

  1. 「専属専任」
  2. 「専任」
  3. 「一般」

の3種類があり、それぞれの特徴や法令に定められている義務も違ってきます。

 

専属専任や専任の契約の場合は仲介を1社の不動産会社のみに依頼する形になります。それにもかかわらず、全く結果が出ないのであれば、不動産会社を変更する検討も必要です。

 

また、専属専任や専任の場合には1週間から2週間に1回は定期的に依頼主に活動状況を報告する義務があります。報告がきちんと行われているか、その内容や対応も、会社変更の判断基準になります。

 

通称レインズと言われる国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているネットワークシステムは、指定流通機構の会員の不動産会社が不動産情報を受け取ったり提供するシステムで、情報交換がリアルタイムで行われています。レインズへの登録は営業活動の場を全国へ広げて買主を探すために重要です。

 

登録証明書とは、レインズへの登録がなされている証明書になります。専属専任や専任契約は登録義務がありますが、仲介手数料を自社で独占したいために守られていない場合もあります。一般契約の場合登録義務はありませんが、売主利益の為には登録は当然の事でもあります。手元に登録証明書が届いているかを確認する事が大切です。

 

これらのことをチェックするだけでもさまざまな義務を違反しているか把握できます。依頼主が了承していない広告費を請求するなど悪質な業者も多い為、そのような事実が分かった場合は直ぐに不動産会社を変更する事が重要です。

 

ポイント2:価格を冷静に判断

売主にとって土地売却における価格は一番重要な条件になります。土地を売却したお金を住宅ローンの返済資金に充てたいなど、販売価格を値下げに踏み切れない事情を抱えている人もいます。しかしながら、売れない土地を抱えている期間が長ければ長いほど、固定資産税や都市計画税や維持管理費などの負担だけがかさみ、損失は増えていきます。

 

販売価格を見直してそれらの負担を少なくする考え方もあります。不動産会社としても、希望価格で売れないと判断すれば値下げを助言してきます。ポイントを抑えて価格の見直しを検討してみることも大切なのです。 

 

販売価格の見直しを考えるにあたって押さえておきたいポイントはいくつかあります。

  1. 価格が相場とマッチしているのか
  2. 買主が魅力を感じる価格なのか
  3. 不動産会社の査定価格を鵜呑みにしていないか
  4. 土地以外でかかる税金や手数料を把握した上で価格が設定されているか
  5. 利益優先で高い設定になっていないか

など考えるポイントはさまざまです。

 

売主が少しでも高く売りたいように、買主は少しでも安く買いたいと考えています。お互いの妥協点を探りながら譲歩し合うことで交渉が成り立っていくのです。条件が合わなければ、買主は別の物件に期待をかけて探します。立地が悪くなければ、売れない理由は価格が原因の可能性が高くなります。

 

一般的に、相場より2割も価格を下げればたいていの不動産は買い手が付くとも言われています。もともと売れない土地ならば、早く売れる事のメリットを考えて価格の見直しを行う余地はあります。

 

販売価格の見直しを行うためには、まずその相場を正確に把握する事が重要です。近年はインターネットなどにデータの入力を行うだけで簡単に一括査定が出来るサイトも多数あります。簡易的な査定であれば、業者と話をして依頼する手間やしがらみも無く簡単に相場を確認する事が出来ます。 

 

土地が売れない原因が地方にある場合も少なくありません。掲載者数が多いサイトであってもその地域の査定に対応している会社が少ない場合もあります。制度の高い査定結果を望む場合には、複数の会社に訪問査定を依頼して、直接相場を確認する方法もあります。

 

ポイント3:土地が広すぎないか確認

売れない土地になっている原因としては、土地の広さも影響しています。例えば太陽光発電などの事業目的の投資であれば別ですが、家を建てる為の土地を探している個人の場合はそうはいきません。

 

個人相手に土地を売る時には、広すぎる土地は敬遠されてしまう傾向があります。持ち家となる戸建住宅の敷地は全国平均で280㎡ (平成25年住宅・土地統計調査、総務省統計局)になります。地方の田舎で多少広い土地に家を建てると考えても、広すぎる土地は買い手も少なくなっていきます。広過ぎることが売れない土地の原因になっている場合にも見直しが必要です。

 

例えば土地を分筆して一部の売却だけでも可能であると不動産会社に条件提示しておけば、不動産会社の買主に対する提案の幅も広がる為、多くの人の関心を集めることができます。土地が広すぎて売れない土地になっている場合には、分筆して切り売りすると買主のニーズに応えやすくなるメリットがあります。しかしながら、宅地を分筆する時には法律に関わる部分もある為慎重に行う必要があります。

 

接道義務は建築基準法の規定で定められている義務で、建築物の敷地が、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないと決められています。分筆して買主が買いやすい土地にしたとしても、接道義務に違反すれば建物が建てられない無意味な土地になってしまうため、道路に接している面を各々残して分筆する必要があるのです。

 

分筆を行う際に接道義務の順守は当然のことながら、出来るだけ路線価を下げない分筆を行うことが重要です。角地の分筆であれば、2本の道路で路線価が異なる時には、2つの土地が路線価格の高い道路に接するように分筆するなどの工夫が必要です。分筆をしなければ、路線価の高い角地として評価されています。角地の分筆を路線価の高い道路と低い道路に面するように分筆してしまえば、一筆の角地で販売する時よりも評価額は下がってしまいます。

 

相続税対策を行う際に評価額を意図的に下げる時には使われる方法ですが、少しでも高く売りたい土地の評価額を下げる行為は避けるに越したことはありません。売れない土地の場合でも分筆すべきか、一筆で値下げすべきかを含めて見直すことが大切なのです。

 

ポイント4:土地の管理について考える

売れない土地の見直しを考える時にその管理方法を検討する必要があります。地方の田舎などの地域で所有している土地は、自分では管理ができず目が行き届かない場合もあります。放置されて管理されていない土地は、ゴミを投げ捨てられてしまったり、不法投棄を繰り返される原因にもなります。その状況が酷くなると近所迷惑にもなりますし、行政から撤去指導が入る場合もあります。

 

また、どこでも見かける風景ですが、空き地は手入れをせずにそのまま放置しておくと直ぐに雑草で覆われてしまいます。雑草で覆われた土地は見栄えも悪く、管理が行き届いて居ないことが直ぐにわかってしまいます。

 

買主が土地を探している場合には必ず現地に訪れます。管理が行き届いていない土地がその場所に広がっていれば、買主の印象は間違いなく悪くなってしまいます。荒れた土地に見えることで印象が悪くなるだけでなく、その土地を整地するために更なるコストがかかることを想像させてしまうリスクもあります。

 

人間関係がそうであるように、例え土地であっても第一印象は非常に重要です。買主側からしてみれば、一生に一度ともいえる大きな買い物を決断する時に、荒れた土地を見ていい印象を持って前向きな気持ちになる人は多くありません。宅地が売れる為にはその場所に建っている新しい自分の家を想像できるような印象を与える事も重要なのです。

 

近隣の地域の土地で自分自身できちんと管理ができていれば問題はありませんが、地方の田舎にある土地などは自分自身で管理をすることも、目を行き届かせて気を配ることも困難です。建物の管理とは違って、土地を管理する場合には、年に数回行われる草刈りなどがメインで、たとえ業者に管理委託しても年間のコストはさほどかかりません。

 

広さにもよりますが、高くても数万円程度で抑えられる業者は見つけられます。管理の行き届かない荒れた土地の状態で売れない土地にしてしまうよりも、管理委託をすることで、きれいな環境の土地を買主に見てもらえるメリットがあるのです。また、空き地に管理業者の名称が入った看板を立てて私有地であることが分かるだけでも、土地を探している人の目に留まる可能性は考えられるのです。

 

ポイント5:境界の確認と測量

売れない土地になっている理由の中には、隣地との境界が曖昧に見えることが原因の場合もあります。歴史を紐解いてみても、私たち人間は領地を広げて国を拡大し、その土地を守り続ける為に争ってきた歴史があります。私たち人間にとって、自分の土地を守りたいと願う意識が無意識の中に多かれ少なかれあるのは、代々人々に受け継がれてきた資質であると言えるかもしれません。

 

現代社会における日本においてはもちろんそのように争って土地の所有を確保する事はありませんが、高いお金を出して買う土地に関しては、その境界が明確に分かっており、それを証明できることは重要なポイントにもなります。隣地との境界が曖昧な場合には、近隣トラブルを生む原因にもなります。

 

新しく家を建てて越してきた売主が、前からいる隣地の人に何かを意見する事は容易ではありません。

 

買主にとってみれば土地購入を検討する時に境界が曖昧な事は、購買意欲を削いでしまう原因にもなり得るのです。売れない土地の見直しの為には、境界の確定を検討する必要もあるのです。

 

境界の確定には、土地家屋調査士に測量してもらい、道路などの公有地を含む隣地の所有者との境界確認を実施したうえで、全員から合意をもらう必要があります。これらの作業を経て作られた図面を確定測量図と呼びます。確定測量図を提出できる土地は、境界が確定しており近隣とのトラブルもない証拠にもなる為、大きなアピールポイントになります。

 

土地家屋調査士への報酬は決して安くありません。通常数十万程度はかかり、広ければもっと高くなる場合もあります。確定測量図の作成は売主の債務の為、決して安い出費ではありません。しかしながら、売れない土地になっている原因が境界の曖昧さにある場合は、境界確認済みと謳えることで買主の不安が払拭される大きなメリットがあります。 

 

また、登記簿上の面積と実測面積が異なるケースは珍しくありません。登記簿の面積と実際に測量した土地の面積が異なる場合には、登記簿の内容を実測面積に更生する地積更正登記を行う際にも確定測量図は役に立ちます。

 

ポイント6:自分でも買い手を探す

売れない土地の扱いに困っていて、少しでも早く買主を探したい時にはただ人任せで売れるのを待っているだけでなく、自分自身も積極的に土地を売る為に動いてみることも大切です。自分自身で買い手を探す手立てを見つけられれば、それに越したことはありません。かといって、土地は非常に高額な買い物であるため、いくら自分の親せきや知人にあたったとしても簡単には買主を見つけることは出来ません。

 

しかしながら、隣地の所有者であれば検討の余地はあるかもしれません。隣地の所有者にとってみれば、特に今すぐ必要な土地ではなくても自分の土地と繋がっている為、将来的に有効活用できる可能性はあります。

 

境界を気にする必要もなく、売りたい土地を活用できる一番の候補者としては隣地の所有者を挙げられます。隣地の所有者に購入の希望が無ければ、条件面の妥協が必要な事は必至ですが、さまざまな見直しを行って改善してもなかなか売れない時には、隣地の所有者に打診してみることも一つの方法です。

 

売れない土地を長く所有していればしているほど、負担が増えていくばかりです。少しでも早く土地を売る為にはさまざまな見直しや努力も必要ですが、それを行った上でも買主が見つからない場合も少なくはありません。このまま諸経費をかけ続けながら買主が現れることを待つ事が大きな負担になっていたり、少しでも早く土地を売ってまとまったお金を手に入れる必要性が高くなった場合には、買取業者にその土地を引き取ってもらえないか打診してみる方法もあります。

 

買取業者が見つかれば、その業者が直接買い取ってくれるために買主が現れることを待つ必要もありません。もちろん買取価格は安くなってしまいますが、なかなか売れなくて結局値引きをすることを考えたり、経費が掛かり続けている負担を考えて天秤にかけた時に、買取業者に買取を打診する事も一つの方法として検討する価値はあるのです。

 

不動産会社との媒介契約で専属専任契約を結んでいる時には、必ず不動産会社を通して売買する必要があります。例え自分で見つけた買い主であっても手数料を支払わなければなりません。自分でも買い主を探す場合には、専任か一般で媒介契約を結んでいるか確認する事が重要です。 

 

ポイント7:損切りという考えを持つ

売れない土地を売る為にさまざまな見直しを行うポイントを考えてきましたが、資産運用という視点から売れない土地について考えてみます。投資の世界では損切という考えがあります。これは投資が回収できない状態で、損失が確定した上で取引を終わらせてしまうことを意味します。損失を承知の上で、損失を広げてしまうリスクを回避する目的があります。

 

売れない土地を抱えている状態は資産としても活用できてないだけでなく、さまざまな費用負担も掛かり続け、期間が長くなれば損失は広がりますが将来買主が現れて希望価格で売れるかもしれません。その判断は非常に難しく売主の判断になります。しかしながら、資産運用の視点で考えた場合、売れない土地を長年抱えている現状を踏まえたうえで、損切をして安値で売ってしまうことで、次の投資へ繋げていくことも一つの戦略になります。

 

例えば、売れない1000万円の土地に毎年固定資産税が10万円かかっているとすると、10年後に売れた場合には900万円しか利益が出ません。今すぐに100万円値引きして900万円で売っても、10年間売れなければ同じ状況です。

 

さらに言えば、800万円で売った場合には、10年後に売れた場合よりもさらに100万円損をしていますが、今すぐ売れることによって800万円の現金が直ぐに手元に入るメリットがあります。

 

さらに10年間の期間も省略できるために、他の投資でそれ以上の価値に増やせるチャンスも広がります。売れない土地は損をしてでも売って、現実に起こる損失を防ぐことも大切な判断です。

 

損切りの考えで土地を売ることは、損をした気分になって抵抗があるかもしれません。しかしながら、中間利息控除の観点で考えてみると見えてくるものがあります。

 

中間利息控除とは、本来は将来受け取るべきお金を前払いしてもらう場合には、その将来にわたって発生するはずの利息分を差し引くことを示します。

 

計算の詳細は省きますが、先ほどの例で考えた場合でも中間利息を控除して考えると900万円で10年後に売れる事と、800万円まで値引きしたことと大きく変わらない結果が出てくるのです。このことを考えても損切りの有効性がみえてくるのです。

 

まとめ

売れない土地になってしまう原因は一つではありません。不動産の素人で自分自身ではよくわからないから、という理由などで不動産会社に任せっきりで一切関与しない状態が続けば、売れない土地はそのまま放置されてしまい、状況を打破することは出来なくなってしまいます。

 

そのような状態が続けば、土地が売れなくて希望価格のお金が入ってこないだけではなく、固定資産税やその他さまざまな経費が重なり続け、自分自身の負担が増えていってしまいます。

 

売れない土地を長期間抱えている、負担ばかりが増えているこの状況を打破するためには自分自身で考えて動いていくことが大切です。素人でもできる見直しの方法は前述した通りたくさんあります。自分自身が意識を持ってチェックしていくことでその問題は見えてきます。問題点に関してどのように改善していくのかを充分に検討しながら、効果的な方法を探して一日でも早く動き始めることが重要になってきます。

 

売れない土地の原因は一つだけには限りません。さまざまな要因が重なっている場合もある為、その分析は容易ではありません。しかしながら、不動産会社との媒介契約の見直しを検討したり、販売に熱心な不動産会社を探して契約を変更するなど、できる事を一つ一つ積み重ねていくことも大切なのです。それらの対策を行っていく中で、売れなかった原因がはっきりと分かって更なる対策を練ることも出来ます。

 

いずれにしても、どのような対策を練るのか、どのような媒介契約を結ぶのか、どのように土地を管理していくのかなどの全ての判断は最終的に自分自身が決めていくことになります。売れない土地であったとしても、土地には住居以外にもさまざまな活用方法はあります。その為に全く価値のない土地や需要のない土地ではない可能性もあります。

 

土地を購入する際に買主が一番重要視する部分はやはり販売価格と言っても過言ではありません。その他の条件ももちろん大切ですが、同じ条件なら少しでも安く買いたいと考えるのは当たり前のことです。損切りなどの考えで将来的な事も含めて、更なる損失を防ぐためにもしっかりと考えて決断していくことが大切なのです。