友人や知人に家を売るのはやめたほうがいい?

友人や知人に家を売る場合の注意点とは?

 

家を売ることになる場合、多くの方は仲介業者に依頼して買い主を探すことになると思いますが、なかにはこうした業者を介さずに、タイミングよく友人や知人のなかから買いたい人が現れることもあるでしょう。そして実際、友人や知人でも家を売ることは可能です。

 

家を売るときの諸費用のなかでも仲介手数料は特に高く、売却価格に応じた額がかかります。1,000万円程度の売却価格でしたら40万円弱ほども支払うことになるのです。

 

それを考えますと、仲介手数料を支払うことなく自分で買い主を見つけて売るというのはとてもお得に思えますよね。

 

しかし実は知り合いに売るからこそ、注意点があるのです。

 

 

人間関係にトラブルが起こる可能性がある

やはり友人・知人とはいえ、家を売ることになれば当然のことながら「売り主」と「買い主」との関係になるわけです。

 

家を売る(買う)ということは双方にとって一生のうちに何度もあるわけではない高額なお金の取引になります。やはりお金が絡むことで人間関係にトラブルが発生する可能性は高くなります。

 

顔見知りゆえに価格交渉がしにくい

家を売る際には買い主から価格交渉、つまり値引き交渉をされることは多いです。もちろん値引きに一切応じないことも可能ですが、多くはある程度の値引きに応じることでスムーズに契約がすすみます。このあたりは駆け引きになってくるわけです。

 

通常、仲介業者に依頼をしていればこうした交渉ごとは仲介業者を介して行われますが、個人間でやりとりする場合には本人同士で価格を決めることになります。しかし顔見知りになりますと、価格交渉に対して強く出れない、値引き交渉がうまくできない、など友人であるがゆえに双方にとってなかなかやりづらい展開になることもあります。

 

一生に何度もあるわけではない、大切な家という財産の売買なのに、のちのち後悔するような結果になることも考えられるのです。

 

引渡し後の瑕疵担保責任についてのトラブル

瑕疵担保責任とは引渡し後でも売り主が知らなかった設備や機能の故障や修繕などが発生した場合、一定期間は売り主が責任を負うことです。

 

民法では引渡し後の経過期間については特に定めはありませんが、売り主が個人の場合、実際の取引ではこの瑕疵担保責任についての取り決めは契約の際に買い主との協議によって行います。

 

一般的には中古住宅の場合、物件引渡しから3ヶ月程度の場合が多いといいますが、ここの取り決めをどのような条件で設定するかも、知人同士だと困ることもあるでしょう。また取り決めをしたとしても、引渡し後瑕疵担保責任の期間内で瑕疵が発見された場合に責任の有無でもめることや、知人だからこそ修理を依頼しづらいといったこともあるでしょう。

 

全く知らない人であれば「中古だからある程度は仕方ないか…」で済むことも、相手をよく知っていることで逆に「あの人から買わなければよかった…」と思ってしまうことがあるのです。

 

不動産業者が介入していないために住宅ローンの融資が受けられない

不動産の購入は高額ですので、多くの方は購入の際に住宅ローンを利用することになると思います。しかし、不動産業者が介入していない個人間の売買の場合、この住宅ローンの融資が受けられない可能性があります。それは、銀行など金融機関の融資の審査にはほぼ必ず重要事項説明書が必要になってくるからです。

 

重要事項説明書は宅地建物取引士の資格を持つ人でなければ作成することができません。

 

金融機関は融資の際に担保として不動産に抵当権をつけますが、担保となるはずの不動産にもしも大きな瑕疵が見つかった場合、不動産の価値は大幅に下がってしまいます。

 

不動産業者の介入しない個人間の売買の場合にはつまりプロの目が入っていないわけですから、金融機関側としては融資した場合こうしたリスクを負う可能性があるわけです。そのため、住宅ローンの審査はより厳しく困難なものになるというわけです。

 

金融機関からの融資が受けられない可能性が高い以上、もしも友人・知人に家を売るという場合には、相手がキャッシュで物件を購入できなくてはなりません

 

専属専任媒介契約だと手数料を取られてしまう

もし仲介業者に依頼をしている最中で友人・知人のなかから「買いたい」という方が現れたとき、タイミングがよければぜひそちらに売りたい、となりますよね。

 

この仲介業者との契約が専任媒介契約や一般媒介契約であれば、自分で買い手を探して契約することも可能です。その場合、手数料を支払うことはありませんが、それまでにかかった広告費など実費の請求を受けることはあります。

 

ただし仲介業者との契約が「専属専任媒介契約」だった場合には、自分で買い手を探して直接取引することはできません。必ず仲介業者を通して取引をしなければなりませんし、もちろん手数料も支払うことになります。

 

個人的な売買ではなく不動産会社による仲介を選ぼう

友人や知人に家を売ることは可能ですが、前述のように人間関係に影響する可能性があることですし、やはり友人・知人間での売却自体あまりおすすめできません。

 

さらに不動産の売買には物件調査や契約書の作成、登記手続きや融資の手続きなど専門的な知識が必要になりますし、高額なお金の取引ですから万一のトラブルを考えますとやはりリスクが高いです。しかしどうしてもというのであれば、個人的に売買をするのではなく、間に仲介業者を挟んで売買契約を行うといいでしょう。

 

確かに仲介手数料はかかってしまいますが、プロが間に入ることで、損害賠償請求など売買契約後の揉め事を最大限に減らすことができます。

 

今後も友人・知人関係を続けていくことを考えるのであれば、ぜひ検討してみてください。